乳がんについて
乳がんについて
「腫瘍」とは、周囲に比べて激しく増殖する細胞が集団を作るものです。
指にできる「イボ」のように、その部分だけに存在して、命には影響しないものを「良性腫瘍」と言います。
それに対して、異常に増殖して周囲の組織を壊したり、他の臓器に転移してやがて命をむしばむものを「悪性腫瘍」と言います。
乳がんは、乳房にできる悪性腫瘍のことです。
症状の中で最も多いのは、硬いかたまり(シコリ)です。その他に、乳頭からの出血、皮膚のくぼみや赤み、ただれ等の症状があります。ごく早期の乳がんは、シコリを形づくらず無症状なことも多いです。
乳がんの治療では、手術、薬物治療、放射線治療などが行われます。
手術や放射線治療は、乳がんのできた領域(乳房や腋窩リンパ節など)の局所を主に治療するために行われます。
薬物治療は、局所だけでなく全身にお薬が効くことで再発を予防したり、手術前に大きな乳がんを小さくして手術で切除される部位の負担を減らしたりする目的で行われます。また、乳がんが再発や転移した場合には、手術や放射線治療よりも、薬物治療が治療の一番の要になります。
乳がんの発生や増殖の仕組みについては、分子レベルや遺伝子レベルでの研究が盛んで、それに基づいた治療薬が次々と開発されています。
例えば、約70%の乳がんは女性ホルモンが刺激になって大きくなり、女性ホルモンを抑制するホルモン療法が行われます。
HER2という増殖に関わるタンパクを多く現わしている乳がんには、抗HER2療法という分子標的治療が行われます。
抗がん剤治療や免疫チェックポイント阻害剤が必要な場合もあります。
このように、乳がんの治療は患者さん一人一人によって異なり、さまざまな組み合わせがあります。
次に、日本のがん統計から、乳がんの生存率を見てみましょう。

国立がん研究センターのがん統計(2025年度)から引用
乳がんと診断されても
のように、早期の段階で診断された場合は、5年生存率は90%以上と良好です。
早期であれば、手術で切除する範囲が小さくなったり、放射線治療や薬物治療が不要になる場合もあり、治療の負担も軽くなります。
ですから、乳がんは早期発見がとても大切なのです。
ご自分の乳房に意識をむけることが大切です。これをブレストアウェアネスと言います。
具体的には、
が挙げられます。
乳がん患者さんが多くなる年代の40歳以上の方は、定期的な乳がん検診が大切です。
詳細は「乳がん検診」のページをご覧ください。
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